コロナの影響で遅れが出ながらも4月のサブスクリプションが無事届いた、感謝して使わねば。
2月にオーダーしたモンタルのChocolate Greedyが個人的ヒットだったので、今月(先月)は同ブランドの人気フレグランス、Intense Cafe(アントンスカフェ)にした。
Montale - Intense Café
リリース:2013年
調香師:Pierre Montale
トップ:フローラルノート
ベース:アンバー、ムスク、バニラ
魅惑的な香水です。繊細なばらと官能的なコーヒーがフローラルノートとなって現れます。この完璧な2つの香りを、バニラ、アンバー、ホワイトムスクの香りで包み込みます。
(オフィシャルウェブサイトより)
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「カフェ」で勝手にコーヒーをイメージしていたら
これはローズが主役のフレグランスのようだ。
(ろくなリサーチもせずに購入)
吹き付けた瞬間たちまち目の前にバラの園が広がり、
部屋が100本のバラで埋め尽くされたような錯覚に陥る。
分かり易い程ストレートなローズ。
瑞々しく、混じり気のない…
湿度さえも少し感じる。
これはおそらく真紅でも白でもない、ピンクのバラだ。
ガーデンに咲くひときわ大きいバラに
顔を近づけてみたらふわりと素敵な香りがした、
そんな主張の仕方をするトップ。
…よく考えると生花そのものいうよりは大分誇張されている香り方(合成っぽいまでとは言わないがそんな感じ)なのにはっきりとリアルなイメージが湧く、これモンタルあるあるでは。チョコレートグリーディーでもそう感じたし。
そしてトップ→ミドル、
100本のピンクのバラが姿を変え
甘いローズジャムに。
ここの移行がいちばんのお気に入り。
バラが咲き乱れた後はバニラが一気に顔を出す。
フローラルな青みは姿を消し
生花のしっとり湿った花弁一つひとつが砂糖でコーティングされていくかのように甘さが広がる。
バニラがローズを包み込んでいくのがなんとも心地よい。
とにかく、ハッピーな香りなのだ。
眩しい。煌びやか。アップリフティング。
これまで自分が試してきたローズフレグランスは
パチョリやパウダリー寄りなものが多く、
重厚感のあるものばかりだったので
ローズの香りがこんなにご機嫌な香りという事を知らなかった。
頰がゆるむ甘さだ。
砂糖漬けの花びらはカフェラテにすっかり溶け、
雰囲気は一転。
コーヒードミナントな、バニララテの香り。
このシンプルなバニラ+コーヒーノートは
ブラックオピウム(とくにフランカー)に瓜二つ。
面白いのは、舞台の暗転のように
香りがテンポよくはっきりと変化するところ。
一つのノートが出たら別のがすぐに顔をひそめる。
コーヒーの香ばしさが目立つ頃には、
まばゆいバラはすっかり消え去る。
ここまでわずか1時間弱というのが少し悲しい
もう少しゴキゲンなローズを楽しみたい気もする。
ラストで次第にコーヒーもフェードアウトし、
バニラが比較的長く肌に残り
ムスキーなスキンセントへ。
この香水でイメージするのは…
「お嬢さんの休日」(笑)
5月の陽気の中
カジュアルなドレスに身をつつんで
バラの植え込みがつづくストリートをご機嫌に散歩する女の子。
途中でカフェに立ち寄り、
甘いラテを飲んで長居したら
また軽い足取りで帰路につく…
そんな感じ。
アントンスカフェ、秋冬にオススメの香水で紹介されることが多い気がする、が、個人的には断然春のイメージ。こんなまばゆいローズを香らせて春の陽気の中歩きたい。
セクシーというよりはプレイフルな印象かな。
人によって感じ方が全く違うのがまた面白い。
つけて1時間ほどは完全にローズでその後はすっかりコーヒーというのは少しトリッキーかも。
コーヒー目当てで購入したのにローズのパートが気に入った。
ローズフレグランスに何となく苦手意識があった自分には嬉しい誤算。
こうなると他のローズフレグランスも色々試したくなる…
先は長い。