香水瓶の底

細かいことは気にしない、香水ブログ

Serge Lutens 手持ちセルジュルタンスまとめ

 

ご無沙汰しております。

また一年以上空いてしまったのですがリハビリ程度に、ルタンスの手持ちを整理して書いてみようと思います。

 

実は去年の3月にSerge Lutens JPさんのツイッターキャンペーンで当選しサンプルセットを頂いていたのですが、タイミングを逃してどこにも書けず......

香水用のブログもSNSも持っているのに、折角頂いたものを紹介しないのも何だか忍びないので、それも含めてご紹介しようかと。

 

(via.SergeLutens.jp)

ディオールのメイクアップライン・ディレクター、資生堂のグローバルクリエイティブディレクターを務めたアーティスト セルジュ・ルタンスのフレグランスライン

フランスの知性・哲人と称されるルタンス独自の美とクリエーションで言わずもがな根強い人気を誇るブランドです。

静かに、仄暗く、美しい。避けて通れない魅力がありますよね。

 

ルタンスのベーシックコレクションである コレクション・ノワール(黒のコレクション)

廃盤やローンチを繰り返し現在全17種類。

今自分が所持しているのは

 

サンプル

・Feminite du Bois

・Fleurs d' Oranger 

・La Vierge De Fer

・Un bois Vanille 

 

トラベルサイズ(15ml)

・Clair De Musc

Datura Noir 

 

フルボトル(50ml)

・Chergui

 

の計7種類。思いのほか少なかった。

確かVetiver OrientalとFiles De Joieのサンプルもあったはずだが、帰国の際に知人に譲ったか紛失したかで見当たらない…

この記事を書くにあたって公式サイトを確認したらVetiver OrientalどころかLa Vierge De FerにClair De Muscも販売終了予定になっている(75mlのFlaconラインに移行したんだろうけど)し、Datura Noirに関してはもうサイトからも消えている。もう完全に浦島太郎状態。

 

 

Feminite du Bois - フェミニテデュボワ

ノート:アトラスシダー、蜂蜜、フルーツ

 

ルタンスを代表する香りの一つ。

セルジュ・ルタンスフレグランスラインが出来る前にルタンスが資生堂に創った香りで昨年30周年を迎えている。フェミニンの男性的な側面、また逆も然り…という、女性向け香水でウッディという当時珍しい、革命的な作品。

トップからしっかりとシダーウッドが香り、しっかりしたフレームのウッディだな、と思う。時間が経過すると、力強いシダーはそのままにフルーティな甘さが顔を出し、パウダリーと表現できるほどの柔らかいウッディになる。

これはまさに「木のフェミニティ」という名そのものだなあ、と。凄い。

ここ数年はシングルノートだったり、最初から最後まで同じ香りのするフレグランスがトレンドだけれど、自分はこういう「突如顔を出してくる甘さ」みたいなのに弱い。毎度その変化を感じ取る度に心がぐらりと音を立てる。好きだ。

 

Fleurs d' Oranger - フルールドランジェ

ノート:オレンジの花、ホワイトジャスミン、チュベローズ、ホワイトローズ、ムスク

 

1968年にルタンスがモロッコの地にたどり着いたとき、女の人がオレンジの木を棒でバシバシやって、その白い花を大きなシーツで集めていたそうな。その時の香りに衝撃を受けたのがインスピレーションの香りなんだとか。

オレンジの花祭り。これをスプレーすると、自分が蜜柑の花に吸い寄せられる揚羽蝶になったんじゃないかと錯覚する。最初から最後までオレンジの花主体なのは変わらないんだけど、ちょっとしたビターさだったりチュベローズのとろけるような甘さだったりが絡み合って、とてもいい。

個人的にはシトラスもホワイトフローラルも得意ではないので、この香りを身に纏って出かけることは少ないのだけれど、それでも無性に嗅ぎたくなる。

 

La Vierge De Fer - ラヴィエルジュドゥフェール

ノート:ユリ、西洋ナシ、白檀(サンダルウッド)

 

こちらは既にCollection Noireとしては販売終了になっていますが、キャンペーンで頂いたものなので一応…

拷問器具、鉄の処女。その棘の奥に隠された百合の香り。キンと高い位置で同時に香るホワイトフローラルと梨。高貴で華やかなんだけれど、ものすごく冷たい。冷えを感じる。荘厳なのにどこか軽やかさというか、跳ねるような純粋さがある。それが洋ナシから来るものだとは気づかなかった。冷たいホワイトフローラル。今となっては入手困難なのかもしれないけれど、ホワイトフローラル好きさんに嗅いでもらって感想を聞いてみたい。

 

Un bois Vanille - アンボワバニール

ノート:メキシコ産ブラックバニラのエッセンス、白檀(サンダルウッド)、甘草、ココナッツミルク

 

ルタンスの名作は数多く、彼のフレグランスラインを代表する香水はどれかというのは人によって意見が分かれるところだが、自分はこのアンボワバニールを推したい。

「悪魔とヴァニラは黒を好む」と、ルタンスの言葉。

たまらなくリッチでオリエンタルなバニラ香水です。甘いだけでなく、クラフトコーラのようなオリエンタルなスパイスと、おおよそ甘味に入れる塩気のようにバニラを際立たせるウッディが絶妙。火をつける前の、バニラの香りのインセンス、そんなイメージ。トップがかなり異国感あるので、甘さだけを求めていくとコレジャナイ感出てしまうかもしれないけど、どうせ最後には癖になって好きになるから安心していい。

香りとしては文句ナシに好きなのだけれど、自分がこれをつけるオケージョンが全然見えなくてフルボトルに手が伸びていない。砂漠のリゾートのパーティー?そうそう無いな……

 

Datura Noir - ダチュラノワール

以前詳しく書いた記事はこちら↓

caffeineandperfume.hatenablog.com

これもホワイトフローラルなのですが、良い。ラヴィエルジュドゥフェール、フィスドゥジョアダチュラノワール…同じホワイトフローラルファミリーでこうも違う顔を表現出来るのが流石ルタンス。

 

Clair De Musc - クレールドゥムスク

以前詳しく書いた記事はこちら↓

caffeineandperfume.hatenablog.com

ひんやりとした冷たい感触のムスク。

こちらも販売終了で手に入りにくくなっちゃいますね。面白い香りなんだけどな。

 

Cherugi - シェルギイ

以前詳しく書いた記事はこちら↓

caffeineandperfume.hatenablog.com

愛してやまないシェルギイ。もう一年以上経ちましたが前回の記事で書きました。

セクシーで大人の色気を感じる甘いタバコの香りは大人気だし、ここ数年特に一部の香水好きの間で流行っているが、これは一味違うタイプの「甘いタバコ」なのでまだの方は是非試してほしい。刺さる人には深く刺さるはず。

 

……さて、こんな感じでしょうか。

最近はどこも香水の入れ替わり激しいですね。もっとしっかり追わねば!

皆さんの思い入れのあるルタンスの香水もぜひ教えてください。では。