香水瓶の底

細かいことは気にしない、香水ブログ

ゲラン テアズーラ Guerlain - Teazzurra

 

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外出自粛が始まって割とすぐに暑くなり、早くも夏用の香水探しの旅へ(オンライン)

 

自分はシトラス、マリン系ノートのいわゆる「典型的サマーフレグランス」な香りが得意で無かったたために、今まで夏はとりあえずTFのソレイユブランかYSLブラックオピウムのEDTをごまかし程度につけ、真夏日には何もつけないという事も。

今年は一夏中快適につけられるものを探そうという事で…まずゲランのアクアアレゴリアシリーズから、テアズーラを購入。

 

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(via. guerlain.com)

自然の美しさと、魅惑的な数々の天然素材へのオマージュとして捧げられた「アクア アレゴリア」。息をのむほどに美しい世界中の庭園を12種類の香りで描き、魅惑的な逃避行へと誘います。どこまでも洗練された香りは自然を讃える歓喜の歌のように、フレッシュに、そして心地よく漂います。

 

1999年、5つのフレグランスから始まったAqua Allegoriaは

公式が重ね付けの「ミクソロジー」 をも推奨する、ライトな使い心地が魅力のラインナップ。

 

アクアアレゴリアシリーズからの購入は今回が初めてです。

勉強不足で大変お恥ずかしいですが、もう20年も続くコレクションだったとは知らず…

煌びやかな格好をした女性達がポップアップイベントの様子をこぞってインスタグラムでシェアしている、というのがこの香水に対する最初のエンカウンターだったもので、横目で見ているだけだったのが正直な所。(自分にはちょっと遠い世界)

 

基本12種類で毎年新作が登場しその代わりに同ラインから別のフレグランスが廃盤…という形をとっており入れ替わりがとても早いようで、このTeazzurraも

2015年に発売→翌年には廃盤→2018年に復活→ことし2020年在庫限りで再び販売中止になるそう。アメリカ公式ウェブサイトではまだ販売されていますが日本のサイトからは既に商品ページが消えていますね。

 

 

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Guerlain Aqua Allegoria - Teazzurra

リリース:2015年

調香師:Thierry Wasser

 

トップ:ベルガモット、レモン、柚子、グレープフルーツ

ミドル:グリーンティ、カモミールジャスミン 

ベース:ムスク、カロン、バニラ

 

グリーンティハーモニーをベースに、ベルガモットジャスミンの陽気な明るさのある香りをプラスした、グリーンティ&シトラスの香りです。グレープフルーツとユズの弾けるような香りがアクセント。時を忘れさせるような繊細なフレグランスです

アットコスメより)

 

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ティエリーワッサー調香のテアズーラ。

Te(お茶)+Azzurra (青い)でTeazzurra、

その名の通りお茶がメインに香るフレグランス。

 

トップでユズやベルガモットの柑橘類が優しく弾け、

すぐに肌から離れたと思えば

綺麗にカモミールの香りへと繋がっていく。

少しシトラスの苦手な自分でも素直に心地よく感じられる。

 

ここでまろやかなお茶が強く出てくるので

脳が一瞬「カモミールティー?」と錯覚するが

紛れもない緑茶の香りだと直ぐに分かる。

カモミール+甘みのある緑茶、

これがラストにバニラ&ムスキーなスキンセントとして落ち着くまで長く続く。

 

主に主張するのはグリーンティー

さらにその奥に確かなオゾニックなノートを感じられる。

マリンノートではない、がどことなく「水っぽい」

この香水のテーマはが「空色を映した湖のほとりでグリーンティーを味わうひと時」だそうでそれが見事に表されていると思う。

 

さわやかなシトラス系フレグランスかと思えば、

カモミールと少しのジャスミンが顔を出し

そこにティーが混ざるもグリーンティーなので、

カモミールティーやジャスミンティーの「優雅な午後のお茶会」にはならない。

かといって「緑茶で涼む日本の暑い夏」にもなりきらない、

オゾンノートがさわやかな湖畔の風を思い浮かばせる。

さらにラストノートでバニラの甘さが強く出てくる事もあるらしい。

自分はバニラはほとんど感じる事ができなかったが、

この香水をおすすめしてくれた何人かの方は

「ノート編成で見るよりもだいぶ甘い印象の香りなので、梅雨時や真夏は使えない」とおっしゃっていた。これは人それぞれかもしれない。

 

持続時間ではライトフレグランスを謳っているだけに短め。

(アクアアレゴリアシリーズはオードトワレ)

トップからドライダウンまで1時間ほどで

全体で3時間程はほんのり肌に残るかな。

1日に何度か付け直しても良いし、

デイタイムに使用して夜はまた別の香りをつけても邪魔することはないかと。

 

 

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(guerlain.com)

 

そう考えると、この香水シンプルなようで

中々つかみどころがない。

それぞれのノートが偏らずに絶妙なバランスを保っているために

「湖畔でグリーンティー」という抽象的で、

スペシフィックな国や季節を感じさせない情景を描写できているのだと思う。

もちろん暖かい季節に使いやすい香りだけれど

浮かれた常夏の香りというわけでも無いし

爽やかすぎで秋冬には寒い、ともならないはず。

つまりはオールラウンダー

年中活躍してくれそう。

 

アクアアレゴリア、これだけ軽いんだったら苦手意識のあるシトラスがメインのも使えるような気がする。ローズのツイストがあるものやフルーティ系など様々なラインナップがあるので普段手を伸ばさない系統の香りを試してみるのも良いかも。

 

入れ替わりが激しいのは玉に瑕だけれど、

ワンシーズンでほとんど使い切って

その香りを嗅ぐ度にひと夏を思い出すような、そんな使い方も良いんでないかと。

 

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自分が購入したのは4.2oz/125mlなのですが、ツイッターのフォロワーさんに聞いたところ日本では75mlサイズしか取り扱いが無いそうですね。

やはり香水を大量に使わない民族だから需要がないのかな?偏見でしかありませんが中東らへんの方だったら一週間で使い切りそうな勢いの軽さなのに(本当に偏見)

ちなみにオンラインリテイラーから買って$30でした。元が(ゲランにしては)安価なラインなので大体アメリカだとアウトレットやオンラインで75ml $20〜$50程で手に入ります。

気軽に手を伸ばせるお値段というのも有難い。

 

テアズーラやネロリビアンカなど、廃盤になったのがそう昔でないものはオンラインで見つけるのは難しくないですし、アクアアレゴリアはどれも失敗しにくいと思うので気になる方は是非試してみてください。