アトリエコロン公式からの購入品です。
Back to schoolでselected items 40%OFFというなんとも太っ腹なセールだったので、これを気にディスカバリーセットを購入しようとしたのですがすぐに売り切れてしまったので、代わりに気になっていたカフェチュべロッサ(日本語表記分からないけれどこれでいいいのか)の10mlをオーダーしました。
トラベルサイズ一本のみの購入なのにサンプルが3つもついてきて、さらに太っ腹……まだ試していないので別記事かツイッターで感想書きます。
Atelier Cologne - Cafe Tuberosa
リリース:2017年
調香師:不明
トップ:ベルガモット、マンダリン、カルダモン
ミドル:ローズ オイル、チュベローズ、コーヒー
ベース:バニラ、カカオ
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生花とコーヒー(&カカオ)というアヴァンギャルドな組み合わせ。聞こえは奇抜だが相性は良いようで、最近よく見る気がする。
中でも話題に上ることの多いカフェチュべロッサは、意外にもシトラス系の軽やかなコロンで有名なアトリエコロンからのリリースだ。
ほろ苦さのあるカルダモンと
サイドに添えられた程度のさりげないマンダリン。
この2つがスッと鼻を抜けたかと思えば、
広がってくるのはほんのり甘いコーヒー。
ブラックコーヒーと言うよりは
チョコレートの甘さを含んだエスプッソで、
カフェモカを彷彿とさせる。
スパイスにコーヒーとウォームな印象だが
奥に生花のフレッシュさをたたえるその香りはとても軽やか。
カルダモンのお陰で輪郭のぼやけない、綺麗なまとまりのあるトップとなっている。
トップで香ったカフェモカは(残念なことに)すぐに居なくなってしまうのだが、そこからの変化がとても良い。
ゆっくりと濃厚なチュベローズが顔を出し、
甘さは最高潮に達する。
肌に残るカカオと混ざりとてもセクシー。
このチュベローズとカカオがクラシカルすぎずに色っぽく、可愛らしいのに子供っぽさやあどけなさは1ミリもない。印象的だが一歩引いてしまうような強さは無い。
オトナなFlirtyフレグランス、と言うべきか。
チュベローズは静かにローズへと姿を変え、
軽やかかつエレガントなタッチを加える。
ホワイトフローラルとは違った毛色のセクシーさ
しかし同じフローラル+コーヒーのモンタル アントンスカフェ のきらびやかなローズとは違いかなり静かな印象。
そもそも香り自体この時点でかなり肌に近くなっており、 ボリュームはかなり小さい。
あくまでバックグラウンドなのでローズが苦手な人も気にならないだろう。
カカオはトップからラストまでベースに一本通っているのだが、
最後にやっと顔を出す甘いバニラと混ざり合い
ほんのり甘く、ホッとする香りに。
バニラが香るになるともうほとんど残り香、
というレベルなので近くにいる人しか感じ取れないはずだ。
また、ここで感じるバニラはアトリエコロン独特のバニラだなと思う。Vanille Insensee辺りと同じ質のバニラ(同じハウスだから当たり前か)
肌にしがみつくような残り方はしない。
バニラの甘さが細長く続き、カカオと共にフェードアウト。
カフェチュべロッサ、
チュベローズがコーヒーのガムシロップのような役割をしているのがとても良い。
個人的に重めのコーヒーフレグランスは冬に使うのが好きだが、フローラルコーヒーはまた違った楽しみ方ができる。
このカフェチュべロッサは秋口、
秋服を楽しめるようになった時期にまとうとパッと心が華やぐ。
アントンスカフェが春先なら、カフェチュべロッサはどこか秋っぽい。
スパイスの意外性で人を惹きつけ、コーヒーの深みとチュベローズの甘さで誘惑し、ローズでエレガントさを見せ、バニラとカカオでほっこり安心感を与える…なんとも蠱惑的な香り。
これは新解釈フェミニンだ。
もしカフェチュべロッサが女性だったなら(もちろん男性も使えるけれど)
キュートな顔立ちなのに周りではセクシーキャラで通っていて、同性からも異性からも人気の高い、飾り気のないチャーミングな子、だろうか。
赤いオフショルダーも気兼ねなく、嫌味なく着こなす、そんな人が思い浮かぶ。
一つだけトリッキーだと感じるのは、
コロンアブソリューというその性質からか
吹き付けた瞬間はかなり重たいのに、ミドルからラストへの道のりは早くあまり長時間もたないという点である。
「The 良い女」なチュベローズやコーヒーはつけてすぐしか感じられないし、かと言ってつけすぎると周囲がウッと感じてしまうかもしれない。
トップでかなり強く出てたメインが退いてしまうのは好き嫌いが分かれるかもしれない、
是非個人のベストバランスを見つけて欲しい。
フローラル+コーヒー、そのうちデザイナーブランドのフルーティフローラルと同じくらいのトレンドにならないかな。